セコさと意地だけで挑むマラソン大会や、しみじみとした日常を綴ります。



   
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まんた1968

Author:まんた1968
数年前からランニングを続けている奈良県在住のオッサンです。
年に二、三回ですが、ウルトラマラソンにも挑戦しています。
タイムは凡庸なものですが、完走を目標に意地で走りつづけることを得意としています(笑)。

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「ドラッグ・ウォー毒戦」鑑賞記

   
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 先にブログでも触れたジョニー・トー監督の「毒戦」、DVDを購入して鑑賞しました。ちなみに日本ではブルーレイは未発売。ええモン連発しとるのに、これじゃあトーさんが浮かばれません。公開規模も泣きたくなるほど小さいし……。
 日中関係がこじれていようがどうだろうが、わたしゃトーさんの映画が好きなんじゃ。乱立する小綺麗なシネコンの群れ。あれだけ部屋数があるんだから、隅っこの一部屋くらい、トーさんのために割いてくれても罰は当たらんでしょうに。いやいやトーさんの映画は、場末の、反吐の臭いが漂ってくるような、いかがわしい小屋で観ることこそ本道である、と私は勝手に思っております。そういう小屋が絶滅の危機に瀕している我が国では、トーさんの映画が冷遇されるのも無理なき話なのかもしれません。

 それはそうと「毒戦」、待ちに待った私の期待に充分応えてくれました。これまで地元の香港やマカオを舞台に映画を撮り続けてきたトーさんの、初の「中国本土映画」だけあって、高速鉄道や漁船の大群といった、これまでのトーさん作品ではお目にかかれなかったシーンが出てきたのも新鮮でした。

 ネタバレになるのでストーリーには極力触れませんが、中国警察のジャン警部を演じたスン・ホンレイ、めちゃくちゃかっこよかったです。この演技は最優秀主演男優賞モノでしょう。香港や中国には、この手の渋かっこいいオッサン俳優がゴロゴロいるのです。
 男前ルイス・クーも無論良かったのですが、今回はスン・ホンレイに呑まれてしまった感じです(写真・向かって左から、スン・ホンレイ、トー映画のアイドル的存在のラム・シュー、ルイス・クー)。
 そして終盤で姿を現す「香港の七人衆」。その司令塔(ブレイン)が「ファット(でぶ)」ことラム・シューとは(笑) トーさんユーモアも上手ですね。ファット曰わく「ハイリスク、ハイリターン」ですね。

 そしてこの作品で私が一番気に入ったのが、麻薬工場を取り仕切る「聾唖兄弟」の存在。
 兄弟共に聾唖のため手話でやりとりしているのですが、トーさんはこの身障者の兄弟を「プロフェッショナル」として描いているのです。その障害ゆえカタギの仕事につけなかったのかもしれませんが、今の仕事を天職と信じ、幾人もの従業員を雇い、聾唖の奥さんをそれぞれ貰って、仲むつまじく仕事に励んでいるのです。
 仕事が終わると夫婦四人で円卓を囲み、今日も一日お疲れさんとばかりに手話を交わし、飯を食らい、酒を飲む。そこには身障者に対するわざとらしい憐憫の視線など皆無です。食事やシャワーの間も、警察の手入れに備えて防弾チョッキを決して脱がない彼ら兄弟は、健常者も顔負けの、誇り高き堂々たる職人さんなのです。無論、銃器の扱いにも長けていますし、いざという際の度胸も人一倍です。武装警官の群れを相手に怯まず応戦し、ついには逃げ切ってしまいます。

 トーさんはこのようなピカレスク(悪漢)を描かせたら抜群に上手い。またこの聾唖兄弟が、ヤクザっぽくなく、どこにでもいるオッサン風なのも好感が持てます。
 権力側も反権力側も分け隔てなく同一の土俵にのせ、プロフェッショナル同士しのぎを削らせる……私にとってジョニー・トー映画の魅力とは、そういう部分なのかもしれないと改めて思った次第です。
 いやあ、久々に良い映画を観せてもらいました。
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