セコさと意地だけで挑むマラソン大会や、しみじみとした日常を綴ります。



   
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まんた1968

Author:まんた1968
数年前からランニングを続けている奈良県在住のオッサンです。
年に二、三回ですが、ウルトラマラソンにも挑戦しています。
タイムは凡庸なものですが、完走を目標に意地で走りつづけることを得意としています(笑)。

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ゲスのバイブル

   
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 1995年のアメリカ映画「ショーガール(原題showgirls)」は、女が主役の女の世界を描いた作品なのだが、これがすこぶる「男らしくて」、大のお気に入りである。

 監督はこれまた尊敬するオランダ人の、ポール・バーホーベン。ロボコップやトータルリコール、先日ここでも記事にしたスターシップ・トゥルーパーズを撮った監督さんだ。
 この監督の映画はバイオレンスとエロスを全面に押し出すのを特徴としており、単純な勧善懲悪にしてしまわないところが魅力で、とにかく面白い。肝っ玉も太く、失敗が許されない大予算映画でも、堂々と己のスタンスを貫いてしまう。ビジョンが明確で、とにかくぶれないのだ。

 そんなバーホーベンが、これまた多額の予算で作り上げたのが、この「ショーガール」。
 田舎からダンサーになることを夢見て単身ラスベガスへ出てきた「ケバいねえちゃん」が、場末のストリップバーのポールダンサーから始め、ついにはラスベガス・ショービジネス界のトップスターに上り詰め、挙げ句に転落。そして一人、ラスベガスを去っていく……という、ただそれだけのストーリー。
 要は「田舎娘のサクセスストーリー」に、100億円近い製作費を注ぎ込んでいるわけだ。それでもまったくぶれないのが、我が師匠バーホーベン。「SF大作であろうが、戦争映画であろうが、小娘の物語であろうが、俺は俺だ」と言わんばかりに、悠々たる筆致でこの物語を描きあげた。
 そして興行的には大失敗。その年のラジー賞(最低映画賞)の各部門を総なめにしてしまった。「下品」「お下劣」「低俗」と、散々な言われようだ。
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 それもその筈。序盤のストリップバーから始まって、ラスベガスの大舞台に到るまで、もう女の裸のてんこ盛り。プレイボーイやペントハウス、ハスラー系の雑誌が好きな人なら、喜びのあまりぶっ倒れてしまいそうなシーンの連続。ケバいねえちゃん方の小さな布に被われたボリューム満点の乳や、ケツが、そこかしこで揺れまくるわけなので、もう映画鑑賞どころではない。

 その上、主役の田舎娘の「のし上がる方法」に、爽やかさの欠片もなし。肉体を餌にプロデューサーを誑し込むのは当たり前。終いには目障りなライバルダンサーを、卑劣きわまりない方法で負傷させてしまうという徹底ぶり。
 まさにそこは弱肉強食、下剋上の世界。バーホーベンの手に掛かれば、爽やかな汗も、地道な努力も、純粋な恋愛も、「映画の中」といえどその存在を許されはしないのである。

 だからこそのラスト。因果応報。ついには夢破れ、田舎娘はまた一人、夢の街を去っていくのだが、このシーンがやけにカラッとしている。
 思いつく限りの手段を使った。身体も売ったし、ゲスなこともやり尽くした。だからもう思い残すこともない。明日に向かって旅立つだけだ……そんな主人公の心の声が聞こえてきそうなラストである。
 この映画を「男らしい」と感じるのは、まさにそこだ。途中の見るもおぞましい女同士の陰険な足の引っ張り合いも、最後は男が憧れる世界へと昇華されてしまうのだ。これぞバーホーベン監督のマジックである。

 この「ショーガール」、当時まだ結婚前だった嫁はんと映画館で観た。無論、どのような内容なのか百も承知で、騙し討ちのような形で嫁はんを誘ったのだ。何のことはない、ゲスは俺だ。ゲスだからこそ「ゲスのバイブル」であるこの作品に共感を覚えるのだ。
 そして嫁はんの信用を見事失った俺は、映画の田舎娘同様、嫁はんの元を去らなかった。田舎娘の男らしさに較べれば、まあ女々しい俺ではないか。showgirls5.jpg
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