セコさと意地だけで挑むマラソン大会や、しみじみとした日常を綴ります。



   
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まんた1968

Author:まんた1968
数年前からランニングを続けている奈良県在住のオッサンです。
年に二、三回ですが、ウルトラマラソンにも挑戦しています。
タイムは凡庸なものですが、完走を目標に意地で走りつづけることを得意としています(笑)。

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八木邸幻想

   
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 昔から新選組が好きで、仕事や私用で京都に行った折には、なるべく中京区の壬生界隈へ足を運ぶようにしている。

 壬生と言えば、それこそもう初期新選組(壬生浪士組と名乗っていた時代)の名所の宝庫で、とりわけ有名なのが、壬生時代に新選組が屯所として使っていた「八木邸」である。
 現在、屋敷も庭も観光客に開放されており、ガイドさんの解説に耳を傾けながら天井や襖をしみじみと見回し、「ああ…ここで沖田や永倉や原田が、稽古や見回りの合間にちんたらやっていたんだなあ」などと思いを馳せることが出来る。
 映画やドラマでは長州や土佐の過激派に対して、四六時中ピリピリ神経を尖らせているようなイメージで描かれることが多いが、現実には、まだ若く、むさ苦しい野郎どもの集まりが、そんな風に緊張を維持し続けられるものではないのだ。酒でくだをまいたり、適当に女にちょっかいを出したりなんかして、だらだらやっていたに違いないのだ(特に上洛したばかりの頃は)。

 ま、そんな私的新選組観はともかくとして、この八木邸、実は新選組の内ゲバが実行された場所でもあるのだ。新選組は京都守護職お預かりの警邏隊として、勤皇の志士たちをぶった斬ったのは紛れもない事実であるが、それと同じくらい熱心に、隊内粛清をやったことでも有名である。「敵よりもまず、味方の不穏分子を排除せよ」と言わんばかりに、せっせと身内を切腹・斬首に追いやっているのだ。すべては規律を維持するためではあるのだけれど、そのやり過ぎ感は、どこか連合赤軍に通ずるところもある。

 八木邸の座敷で殺されたのは、新選組の初代筆頭局長「芹沢鴨」である。殺害時点では、近藤勇などよりも上の位にいた男なわけだから、これは内ゲバというより立派なクーデターだ。
 芹沢が粛清された理由には諸説あり、未だ決定打に欠けているものの、八木邸のこの場所で殺害されたことだけははっきりしている。長州の間者の仕業に見せかけて、土方、沖田、山南、原田の四名が手を下したと言われている。

 雨のそぼ降る夜、酒に酔い、愛人のお梅と同衾していた芹沢を急襲。ドラマなどでは新選組の隊服を着用した土方らが芹沢に襲い掛かる描写が多いが、そんなわけはない。長州の仕業に見せかけるのだから、たぶん、頭巾のようなものを被り、黒ずくめの、忍装束に近い格好をしていたことだろう。筆頭局長は卑劣きわまりない長州の手に掛かり、「戦死」せねばならないのだ。

 八木邸の座敷の鴨居には、「芹沢暗殺時の刀傷」と呼ばれている削げ跡が生々しく遺っているが、私はこれには懐疑的だ。綿密に計画を練ったであろう土方たちが、天井の低い家屋内で刀を振り上げるなど、どうも不自然ではないか。致命傷を負った芹沢が隣の間へ逃げ込み、文机を蹴り倒したという証言にも??である。想像するに泥酔・熟睡状態だった芹沢は、お梅共々、蹴倒された衝立や襖ごと、刀もしくは槍で、ズブズブと幾度も刺し貫かれ、抵抗らしき抵抗も出来ず事切れたのではなかろうか。近藤以上の剣豪とさえ言われていた芹沢も、不意打ちされれば、意外と呆気ないものだったのではないだろうか。

 八木邸の座敷にいると、真夏だというのに冷や汗が頬を伝う錯覚に見舞われることがある。蝉の声は瞬時にして止み、空気はぴんと凍りつく。
 何がなにやら訳も分からぬまま、女と一緒にあの世へと旅立った芹沢鴨の、事切れる刹那に見た光景がここであったかと思うと、恐ろしさを通り越して寒くなってしまう。暑気払いには良い空間だ。
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