セコさと意地だけで挑むマラソン大会や、しみじみとした日常を綴ります。



   
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まんた1968

Author:まんた1968
数年前からランニングを続けている奈良県在住のオッサンです。
年に二、三回ですが、ウルトラマラソンにも挑戦しています。
タイムは凡庸なものですが、完走を目標に意地で走りつづけることを得意としています(笑)。

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太陽を見たい(伊江島攻防戦について)

   
20081115-2.jpg
 先月の沖縄旅行から早1ヶ月。マラソン遠征だったので駆け足のスケジュールに終わってしまったが、その代わり、帰ってきてから、「沖縄戦」に関するいくつかの本を読んだ。

 中でも一番印象に残ったのは、小説家の故・吉村昭さんの著書『空白の戦記(新潮文庫)』に収録されている、「太陽を見たい」という題名の短編である。

 この短編の舞台は沖縄本島ではなく、本島西海岸の沖、5kmに浮かんでいる「伊江島(いえじま)」である。
 太平洋戦争末期、アメリカ軍の沖縄本島攻撃とほぼ同時期に、周囲22.4kmのこの小島も、海からの激しい攻撃に曝された。
 老人や子供の希望者は、直前に本島北部へ疎開させられたが、その数は少なく、多くは「島で死にたい」と、伊江島守備隊に合流して戦う決意をしたという。

 綿密な取材で定評があった吉村氏の筆は、アメリカ軍の上陸を阻止せんと、守備隊と共に戦った「女子斬り込み隊」にスポットをあてている。
 負傷兵の手当をするために島の若い女性たちで構成されたこの「女子隊」であるが、最後は急造爆雷(箱に火薬を詰めた、急拵えの爆弾)を身体にくくりつけ、自ら導火線に点火し、敵戦車へと突っ込んでいく。いわゆる「玉砕」である。
 火薬や鉄砲の弾が尽きれば、彼女たちは竹槍を握る。髪をばっさりと切り落とし、鉢巻を締め、その上から鉄兜を被る。万が一捕虜になってしまった場合に、女であることをさとられぬよう変装したのである。

 この短編を読んで、伊江島の攻防は「沖縄戦の縮図」だと強く感じた。小さい島だけに、追い詰められればもう逃げ場は無いことは、「島に残る」と決意した時点で、皆覚悟しているのだ。
 それは沖縄本島も同じだが、伊江島に較べ面積が大きいぶん、まだ身を潜ませる余地がある。それだけ時間も稼げるわけだが、周囲22kmの島ではそうもいかない。ひとたびアメリカ軍の上陸をゆるせば、圧倒的な物量差に押しまくられ、ついには一塊になり、玉砕の決断を下さざるを得ない。

 その決断の場所が、「伊江城山(いえぐすくやま)」である。平坦な島にぽつんと飛び出した標高172.2mのこの山には、島の西岸を埋め尽くす米艦船から、容赦ない砲撃がくわえられ、山肌は原型を留めぬまでに変わり果てている。そんな城山の横穴に身を潜め、女子斬り込み隊は最終決断を下すのである。

 先月沖縄を訪れた際、この伊江島へは本部港からフェリーで半時間ばかりであることを知った。小さな島なので、いろいろ見学して本島へ日帰りも充分可能だ。現在は在日米軍の補助飛行場があるらしい。

 今回の旅では時間の関係から訪れることはできなかったが、情報によると本島の糸満市辺りで、また新しいウルトラマラソンの大会が誕生すると聞く。来年か再来年、ぜひその大会へ出場し、今度はたっぷり時間をとって、伊江島へ渡ってみたいものだ。そして禿げ山のようになってしまった城山へ登り、伊江島守備隊の人たちがどのような気持ちで、西の海を埋め尽くす敵艦船を見つめていたのか、そういったことに少しでも思いを馳せてみたい。
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