セコさと意地だけで挑むマラソン大会や、しみじみとした日常を綴ります。



   
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まんた1968

Author:まんた1968
数年前からランニングを続けている奈良県在住のオッサンです。
年に二、三回ですが、ウルトラマラソンにも挑戦しています。
タイムは凡庸なものですが、完走を目標に意地で走りつづけることを得意としています(笑)。

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予言されていた結末

   
 以前ここでも書いたように、長年洋菓子作りの教室に通っていた嫁はんが、この度、卒業試験を受けるためにニューヨークへ行き、一週間滞在して帰国した。
 アメリカ人の先生の自宅にホームステイしていたらしく、そこで実技試験と簡単な筆記試験が実施され、結果は(なんとか)無事合格。先生のサインが書き込まれたお免状を手にして帰ってきた。その喜びようは、まるで飴玉をもらったガキのようだ(笑) ま、苦手な英会話を克服しての免許皆伝だったので、なおのこと嬉しいのだと思う。
 にしてもまた、最悪の時期に試験が重なったものだ。アメリカの都市部では今、「反トランプ・デモ」の嵐が吹き荒れ、トランプタワーのあるニューヨークも無論例外ではない。
 先生の家はJFケネディ空港から車で四時間もかかる郊外にあるので、騒動に巻き込まれる心配は皆無だったようだが、それでも嫁はん言わせれば、ニューヨーク近郊住民の「反トランプ感情」は、我々日本人が想像する以上だという。
 「中部の教養のない連中が、トランプに騙されて票を入れた」と言って、はばからないのだという。先生のご主人はカナダ人なので、トランプが当選した今、本気でカナダへ越していくことを考えているらしい。「こんな国にはもう住めない」というわけだ。

 しかし、「教養のない連中」とはひどい言い方だと思う。アメリカ中部の白人貧困層を指しているのは明白だが、彼らを「教養なし」と見なすことは、つまり、「東海岸都市部に住む我々は、教養のあるエリートなんですよ」と言っていることとイコールである。毒舌を吐かせてもらう。「てめえで言うんじゃねえよ!」 思い上がりも甚だしいとはまさにこれだ。「自分たちは中部の奴らとは違うんですよ」などと常々思っているから、トランプ勝利を予想できなかったのだ。選民意識が視界を曇らせるのである。

 結果論と言われるのでこういうことは書きたくないが、今回の大統領選挙、私は事前の世論調査の結果など全く信用していなかった。「むしろトランプが圧勝するのではないか」とさえ思っていた。
 考えても見よう、過去十数年間に作られた「アメリカ中部を舞台とする」映画の数々を。
 早いところでは「シンプル・プラン」が思い出されるし、2010年頃になると、「フローズン・リバー」や「ウインターズ・ボーン」といった見応えある、真に迫った作品たちが生み出された。いずれも中部の田舎町で物語が展開する。
 主人公は白人で、町の産業は衰退しており、失業による家庭不和、生活苦、一家離散、ドラッグ、犯罪といった要素がこれらの映画に共通している。西海岸のハリウッド(自称エリートたち)が巨額を投じた荒唐無稽なハデハデしい映画を生み出し続けているその裏では、陰鬱な空のもとで展開するこういった小品がコンスタントに制作された。それは何故か? ひとえに「中部白人層の没落と荒廃」が、インディペンデント映画の作り手の目には、看過できないほど深刻なものに映ったからであろう。
 要するにアメリカ合衆国は、もう何十年も前から、将来的にトランプのような大統領を選出してしまう土壌を、着々と築きあげてきたわけだ。だから今回の選挙結果は、別段驚くに価しない。こんな国状になった現在、クリントンに勝ち目があると思う方がどうかしているのだ。
 アメリカの病は深い。都市部の住民は「他民族に寛容であれ」と言っているが、中部の住民に対しては「この無知な田舎者」と見下している。白人同士でさえそうなのだから、彼ら都市住民が、いざ切迫した事態(それこそ中部のように)に陥った時に、イスラム系やヒスパニック系の人たちに対して、口先だけでない寛容の心を持ち続けられるか、私には疑問である。

 対して我が国は、これまでアメリカをお手本として、教科書として成長し、同じくピークを過ぎ、坂道を下り始めた。今となってはアメリカは、反面教師としての価値しかない。
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